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住人十色 15

造形作家、倉庫に住む

浜口氏

路地に立つ、黒い板でおおわれた元倉庫。それが住居とはちょっと思えない。内に入っても、35畳分がまるごと一室、天井の高さは約3.5mもあり、コンクリートの床に、ユニットバスの箱と流し台が置かれている様子は、ますます広漠とした感じをかもし出す。

「自分の好みの空間がつくれるのがおもしろくて」と、彫刻家浜口直巴さん(33)は、昨冬から2カ月がかりで居住空間に改装した。イギリスの芸大を卒業後、一昨年に帰国した。

当地では、古い建物を7人でシェアしていた。たいていの建物は住居に変えることができるのだという。だが、この元倉庫、さすがに住むには勇気がいったのでは、との問いへの答えが先ほどの「作り替える面白さ」だ。

トタン板一枚だった南側の壁を、防音材と断熱材でくるむ。抱えるのもやっとの石こうボードを体ごと壁に押しつけながらくぎを打った。テーブル、ベッドは手作り。2カ月がかりで室内を一変させた。

居室とアトリエの間は、透明なビニールのカーテン。「奥まで目が通る良さをいかしたかった」と、まるごと一体の空間にこだわった。

空間へのこだわり。浜口さんの現代彫刻は「自分が行ってみたい空間をつくる」ことだという。例えば人の背の高さもあるスイレンを作るとすると、それは作品を含め、見る人の体を包み込む空間がテーマになる。「その意味では、改装作業も、空間をつくりだすという意味では共通しているかもしれない」。

大小の家具や作品の部品が並ぶ室内は、独特のリラックス感がただよう。「拾ってきたものとか、部屋の雰囲気とか、いろんなものが無意識のうちに作品にも影響を与えるかもしれない」と浜口さんは言う。賃貸の「ワンルーム」としてはこれ以上ない広さの部屋から、どんな作品が飛び出すことだろう。

元倉庫のなかは、制作の空間、台所、居室が広がる浜口直巳さんの部屋。壁や棚、テーブルなどは手作り。「暑さにたえかねて、エアコンをつけた」という。
外観は、どう見ても古びた倉庫。
改装前の状態。2カ月がかりでつくりかえた。
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