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住人十色 17

自宅雑貨店 “ブルーバード”

清水氏

格子窓に、がっしりとした扉の取り合わせ。ノブを回して入ると、白い壁が意外に明るい店だった。ロシア、ブルガリア、オーストラリアなどで買い付けた、ちょつと懐かしい感じのする雑貨の数々が並ぶ。

「ブルーバード」は週末だけの雑貨店。清水美紀子さん(28)は、平日は仕事に就きながら、毎週金、土、日曜の午後は、住居の一室で店主になる。開店して1年と4カ月。スタイルもなじんできた。「自分の店を持つのが夢だった」という。でも、店を持つには商売として自立しなくてはならないのか。

学生時代、バイトをしていた喫茶店で、東寺の市に出展していた陶芸家、にしおゆきさん(33)に出会った。自宅で作品を作りながら、市の日に出展するスタイルに、「そんなやり方もあるのか」と触発された。テナントを借りるのではなく、住居でやればマイペースでできる。

もと下宿だったという「改装自由」の3室の木造家屋を借り、表の間を店舗につくりかえた。外国の雑貨は、現地に行きのみの市までをのぞいて探したものばかり。取りそろえるのは、ちょつと古めかしい感じのする、かわいい雑貨。例えば日本の物でも、手作り品や、70年代のデザインには合うものがあるという。

店は、世界中のメインストリームではないがかわいい雑貨たちが、約10畳のなかで一堂に会する空間である。「趣味でやっているんでしょ」。お客さんからそう言われるという。「そう、趣味です」と清水さん。「でも、京都でないと、なかなかこうはできない」。

ひとりでのんびり、でも、いろんな人の出会いもあり、スローに店も回っていく。街を「古い」と切り捨てずに使うヒントにも満ちているのではなかろうか。

こぢんまりとした入り口と看板。
ロシア、ブルガリア、オーストラリア・メルボルン、日本の70年代物、手作り品……世界、国内の「古い感じのするかわいい雑貨」が一堂に並ぶ「ブルーバード」は、週末だけ開く雑貨店。
「あまり人が行かない国や町」で買いつけた商品の数々。
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